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日蓮宗新聞 平成28年1月20日号
良 薬 [ろうやく]
村瀬 正光

お題目は仏さまが用意した最高の良薬

 医学・科学などの発展により、数多くの薬が誕生し、私たちの人生・生活の質を向上させ、平均寿命の延長に貢献している一面があります。
 日蓮聖人の時代に猛威を振るっていた天然痘[てんねんとう]は現在では撲滅され、昭和初期まで恐れられていた結核[けっかく]も不治の病ではなくなりました。また、明治から昭和20年頃までの日本人の平均寿命は40歳代でした。それから約70年の間に平均寿命は80歳を超えました。
 現在の日本には2万品目以上の医薬品が存在し、1年間に100前後の新医薬品が承認されています。そして、ノーベル賞を受賞した山中伸弥[やまなかしんや]先生のiPS細胞の登場により、さらに素晴らしい薬や治療法の開発が期待されています。
 日蓮聖人は身延に入山された後に体調を崩されたようで、56歳の12月30日から下痢を主とする消化器症状が出現しました。翌57歳の6月上旬には「定業[じょうごう]かと存ずる」と死も覚悟するほど増悪。しかし、四条金吾[しじょうきんご]の処方した薬を内服し、6月26日には百分の一程度に症状が改善されたと、信徒に宛てた手紙の中に書かれています。日蓮聖人も当時の薬の恩恵を受けておられます。
 薬は人の体に作用するものであり、時には望ましくない作用を出現させることがあります。また、がんの終末期には効果が期待できないと言われたにも関わらず、「奇跡」を信じて薬を希望する人が数多くいらっしゃいます。「祈り」にも似たその使用方法は、まさに宗教的と感じます。しかし、薬には薬効以上の効果はありません。
 法華経には薬草喩品[やくそうゆほん]第五など、数多くの薬が登場します。よく読まれている自我偈の前の部分に良医の譬[たとえ]が説かれ「良薬」が登場します。仏さまである良医が毒で苦しむ子どもたちのために良薬を用意しますが、気づかない子どもがいます。仏さまは無理やりに飲ませようとしません。「このよき良薬を、今留[とど]めてここにおく。汝[なんじ]取って服すべし」と、良薬を自分自身で内服しなさいと説かれています。
 どれだけ医学が発展し、素晴らしい薬が開発されても、やはり限界があります。薬が効かなくなった時、どうしたらよいのでしょう。良医である仏さまは、あなたの傍に寄り添い、素晴らしい「良薬」を用意してくれています。手に取り内服するかどうか、あなた次第なのです。気づいていますか、「良薬」であるお題目に。
 (日蓮宗ビハーラ・ネットワーク世話人、医学博士)
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