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生老病死と向き合う あなたのそばに
日蓮宗新聞 令和8年4月20日号
「余白」の大切さ
星 光照

導くのではなく、横に並ぶ関係を

1.心の余白
 大切な人を亡くした只中にある人の心は、悲しみ・後悔・怒り・不安などでいっぱいになっています。そのとき必要なのは「答え」や「励まし」ではなく、心のなかにほんの少しの余白を取り戻すことです。
 余白とは、
・泣くことが許される空間
・感情を否定されない時間
・何もいわなくてもよい沈黙
のことです。
2.関係の余白
 グリーフの場では、支援者と当事者の間に上下の関係を作りすぎないことが大切です。早く元気になってほしい、前を向いて歩いてほしい、という気持ちから、
「元気を出して」
「前を向いて」
「乗り越えられるわ」
といった、相手を導くような言葉をかけたくなります。しかしそういった言葉が重なると、その人が本当に感じているものを置く場所がなくなってしまい、「迷惑をかけてはいけない」「弱さを見せてはいけない」と心を閉ざしてしまう場合があります。だからこそ必要なのは、上下ではなく横に並ぶ関係です。深い悲しみのなかにいる人は、気持ちを急いで整理されると戸惑いを感じ、むしろ何かを埋められすぎることで、かえって苦しくなることがあります。
3.役割の余白
 支援者にとっても余白は大切です。
・黙って側にいること
・答えを急がないこと
・わからなさを抱えたまま一緒にいること
 それが深い支えになるのです。悲しみはきれいに片づくものではありません。だからこそ支援の場には、説明しきれない感情や、言葉にならない思いが、そのまま置ける余白が必要です。゛
 悲しみを「どうにかする」のではなく、悲しみとともに「いられる場」を整えること。そのために余白は必要であり、相手の余白を守り、尊重することが、グリーフサポートの大切な支えの1つなのです。
(日蓮宗ビハーラネットワーク会員)
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