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日蓮宗新聞 令和6年7月20日号
お寺の保健室
認定臨床宗教師  酒井 菜法

失敗や後悔は未来の自分らしさを取り戻すギフト

 保健室に行くとホッとした経験がある。どんな状況も受け入れてくれ、回復するまで見守ってくれる安心安全な場所だった。お寺も保健室のような場所、いやそれ以上だ。回復するまで仏さまが見守ってくださる。絶大な安心感がある。
 自坊の高応寺(埼玉県)では「お寺の保健室」と名付けて誰でも相談に来られるようオーブンにした。老若男女問わず多くの相談が寄せられている。先日、20代の女性が相談に来た。失恋後、ストーカー行為にまでエスカレートしてしまい、遂には「死にたい」という。ずっとため息をつき、泣き続け、「生きている意味がない。死にたい。あんなことしなければ今も会えたのに」と後悔と自責の念にかられ、「こんな私に未来があるのか。生きていていいのか。今の私はどんどん自分ではなくなっていく」と責め続けた。
 実は高応寺に来る前、テレビで紹介された「お坊さんカフェ」に駆け込んだ彼女は、お坊さんにひどく責められ叱られた。「自分が悪いことは自分がよくわかっている。そのうえで、仏さまは私を救ってくださるのか知りたかった。生きる意味を教えてほしかった。ただそれだけなのに、お坊さんにまで否定され絶望した」と話した。
 そんな彼女はいま「お寺の保健室」に駆け込み生きる意味を探し続けている。日本の統計では4人に1人は死にたいと思ったことがあるらしい。死にたい=死ぬではない。安心安全な場で祈り続け、時には専門医を受診することで必ず回復に向かう。それまで、焦らず辛い話を繰り返し仏さまの御前でお坊さんと共有する時間が大切だ。失敗や後悔は未来の自分へのギフト。自分らしさを取り戻せる日は必ずくる。どんな時でも仏さまはあなたのそばにずっといてくださることを忘れずにいてほしい。
(ビハーラネットワーク会員・全国日蓮宗相談事業協会副会長)
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